患者さんの最後に寄りそう緩和ケア

患者さんの最後の旅立ちに寄り添う緩和ケア認定看護師という仕事

緩和ケア認定看護師とは、予後の悪い患者の身体的な痛みや、精神的な苦痛また家族のケアまでを担う水準の高い看護力が必要とされます。

緩和ケア認定看護師になるためには、看護師などの実務経験が5年以上必要で、その中には3年間の緩和ケアの実務経験も要求されます。その後、認定看護師教育課程を実施する認定看護師教育機関で教育を受け審査試験という流れになるのですが、勤務しながらの通学は困難なため休職を余儀なくされる場合も多いでしょう。こうして認定を受けるためには、実務を重ねた上なおニ年以上が必要と考えておけばよいでしょう。

看護師としてのスキルは当然のことながら、緩和ケアを行うには人間的なスキルも重要になってきます。グリーフケアといわれますが、命の危機に直面する患者の精神的な苦悩にも寄り添うことが求められるのです。

人間は肉体と精神だけではなく、その人を取り巻く社会や家族、さまざまな問題を抱えています。命の終焉を迎えるにあたって、後悔や心残りを持ちながら闘病される患者さんは本当に辛い状況におかれるわけです。

そんなおひとりのおひとりの方のあらゆる側面を理解しケアする緩和ケアは、核家族化や平均年齢の上昇に伴いもっと必要とされることになります。

人は生まれ育った環境や社会で経験したこと、家族や周囲の人の影響によってなど多くの複雑な要因によって、人生観や死生観は多岐にわたります。どんな方にも最期は訪れるのであり、その未知の経験は大きな恐怖であることは容易に想像できるでしょう。身体の苦痛の上に精神的な不安などで、多くの人は混乱の中にいらっしゃいます。そんな方の心にも寄り添うわけですから、ケアする看護師は時に自分の心にも傷を受けてしまうかもしれません。自分の心も守りながら患者の心と身体に誠心誠意寄り添う、そんな責任は重くてもやりがいのあるのが緩和ケアというお仕事なのです。